2012年5月5日土曜日

関ヶ原の戦い 小説

関ヶ原の戦い 小説

おすすめの関ヶ原の戦いについて書かれている小説を教えて下さい。







司馬遼太郎信者の僕としては、やはりこの本をオススメします。司馬史観満載です。



『関ヶ原』上・中・下巻

司馬遼太郎著/新潮文庫/上巻740円・中巻740円・下巻700円



《表紙裏のキャッチコピー》

東西両軍の兵力じつに十数万、日本国内における古今最大の戦闘となったこの天下分け目の決戦の起因から終結までを克明に描きながら、己れとその一族の生き方を求めて苦闘した著名な戦国諸雄の人間像を浮彫りにする壮大な歴史絵巻。秀吉の死によって傾きはじめた豊臣政権を簒奪するために家康はいかなる謀略をめぐらし、豊家安泰を守ろうとする石田三成はいかに戦ったのか。



秀吉の死後、天下は騒然となった。太閤の最信任を獲得した能吏三成は主君の遺命をひたすら堅守したが、加藤清正、福島正則ら戦場一途の武将たちは三成を憎んで追放せんとする。周到な謀略によって豊家乗っ取りにかかった家康は、次々と反三成派を籠絡しつつ、上杉景勝討伐の途上、野州小山の軍議において、秀頼の命を奉ずる諸将を、一挙に徳川家の私兵へと転換させてしまう。



天下取りの見果てぬ夢を追い求めて関ヶ原盆地に群れ集った10数万の戦国将兵たち…。老獪、緻密な家康の策謀は、三成の率いる西軍の陣営をどのように崩壊させたか?両雄の権謀の渦の中で、戦国将兵たちはいかにして明日の天下に命運をつなぎ、また亡び去ったのか?戦闘俯瞰図とも言うべき雄大な描写の中に、決戦に臨む武将たちの人間像とその盛衰を描く、波瀾の完結編。





細川幽斎から見た関ヶ原の戦いは今まで全くなかった視点でけっこう面白かったです。

『関ケ原連判状』 上・下巻 安部龍太郎著/集英社文庫/各880円

《表紙裏のキャッチコピー》

豊臣秀吉亡き後、再び風雲急を告げる乱世。徳川家康に従うか、それとも石田三成につくか。東西両軍どちらに味方するかで、それぞれの思惑が錯綜するなか、第三の道を模索する英傑がいた。その名は、細川幽斎。足利幕府最後の将軍の異母兄として、当代唯一の「古今伝授」の伝承者である彼は、加賀前田家、そして朝廷をも巻き込んだ一大謀報戦を仕掛けた。関ヶ原合戦の知られざる真相をあばく大作。



天下分け目の関ヶ原。ついに戦いの火蓋が切られた!大坂方西軍に居城・田辺城を包囲された細川幽斎。「古今伝授」を切り札に和議の勅命を引き出し、乾坤一擲、天下三分の計にすべてを賭す。彼の手にはもう一枚「連判状」という切り札があった。生き残りを賭けた戦国史上最大の調略戦は最終局面を迎えていた。全く新しい視点から切りこみ、あらゆる先行作品を凌駕した関ヶ原合戦もの、不朽の傑作。





負けた西軍の将から見た関ヶ原はこれがいいと思います。



『大谷吉継と石田三成-関ケ原で最も熱い「男の友情」-』

工藤章興著/PHP文庫/760円



《表紙裏のキャッチコピー》

戦国乱世にあって、刎頚の友の契りを結んだ大谷吉継と石田三成。二人は同時期に秀吉に仕え、ともに小姓からスタートして着々と出世する。しかし吉継は病魔に蝕まれ、第一線を退かざるをえなくなるが、秀吉の死後、「義」ゆえに起った三成のために、死を覚悟で西軍に身を投じていく…。二十数年にわたって、友情と信義を貫き通した二人の熱き生き様を描いた感動の歴史小説。








司馬遼太郎の「関ヶ原」は、

主人公は一応、石田三成ですが、

かなりアトランダムな展開をするので

(オールスター戦を、それぞれの視点から見ていくような感じで)

ある程度、前知識が無いと、面白くないかもしれません。

井沢元彦の「英傑の日本史 激動織田軍編」とかを

先に読んだ方が、分かりやすいかな?と思います。

いきなり読んでも、視点がころころ変わるので、

分かりにくいかと。

(歴史が分かっていると、おー、こいつね、こいつの話は当然

おさえてとかないとね、という感じで面白いのですが)



主なキャラとしては

・豊臣秀吉(故人、秀頼が跡をついでいる)

・前田利家(秀吉の旧友で、家康に並ぶ権力者、関ヶ原の前に病死)

・福島正則(秀吉の家来、「賤ヶ岳七本槍」筆頭。尾張派。家康にころっとだまされる)

・加藤清正(尾張派、福島正則より有力。関ヶ原後、家康に暗殺された説あり)

・石田三成(秀吉の家来、近江派。西軍の影の総大将)

・大谷吉継(同じく、三成の友達、関ヶ原で戦死)

・島左近(三成の部下、軍師で猛将、三成に過ぎたるもの、といわれる)

・宇喜多秀家(乱世の梟雄、宇喜多直家の息子、西軍の有力者)

・毛利輝元(毛利元就の孫で、西軍総大将、中国地方のボス)

・毛利の両川(吉川元春と小早川隆景。毛利元就の、二男と三男、故人)

・長宗我部元親(四国の有力者、故人)

・長宗我部盛親(元親の息子、西軍に加わる)

・吉川広家(毛利家重臣、西軍に参加しながら、東軍に通じていた)

・安国寺恵瓊(毛利家の外交担当。石田三成らと、斬首される、つまり首謀者とされた)

・徳川家康(東軍の総大将、ただし、名目上は、豊臣家に従っている)

・本多正信(家康の軍師)

・徳川秀忠(家康の息子、別動隊を率いる。一説では、こちらが本隊)

・真田昌幸(秀忠を足止めした、猛将。大坂夏の陣では、息子の幸村が活躍)

・九鬼嘉隆(九鬼水軍の大将。信長の時代からの縁で、西軍に味方)

・上杉景勝(石田三成と組んで、関ヶ原の戦いを画策)

・直江兼継(景勝の軍師、家康に喧嘩を売って、東軍をおびき寄せる)

・藤堂高虎(何度も主君を変えた流浪の将、東軍に味方)

・織田秀信(信長の孫、幼名・吉法師、西軍に味方して、岐阜城に籠城)

・黒田官兵衛(秀吉の軍師、九州から、天下をねらうも、関ヶ原が1日で終わってしまう誤算)

・黒田長政(官兵衛の息子、東軍をまとめあげた、影の功労者)

・細川幽斎(関西にいながら、東軍に味方して、城に籠城する)

・細川忠興(息子、細川ガラシャの旦那。東軍に味方)

・島津義弘(九州から参戦、なりゆきで西軍へ。関ヶ原の最終段階で、有名な敵中突破を行う)

・徳川四天王(本田忠勝、井伊直政など、直政は、島津隊に受けた

鉄砲傷がもとで、のちに病死)

・小早川秀秋(関ヶ原の勝敗を分けたバカ殿。呼び名は金吾)



主なキャラだけでもこれだけで、まだまだいます…。関ヶ原は、オールスターですから…。

伊達正宗とかも、一応、参加してますし。

ちなみに、名前に「秀」が入っている人間は、ほとんど秀吉から、秀の字を

もらっています。そのせいで、似たような名前が多くなってます。



「関ヶ原」以外では、

関ヶ原を、島津義弘の視点から書いた「島津、奔る」とかお薦めです。







先の方が書いてあるように、司馬遼太郎の「関ヶ原」が定番ですね。

変則物を一つだけ紹介します。工藤章興氏の「反関ヶ原」です。いわゆるIF物です。西軍の快進撃が始まります。西軍ファン必見です。

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